たしかにファンの間ではモスゴジの人気は高いですね。
初代ゴジラから数えて4代目のゴジラになるんですが、いろいろその間に試行錯誤しながらここへ行き着いたという感じがあるんですよ。ベーシックなゴジラのデザインは、このモスゴジで確立されたと思っているんです。
以後『メカゴジラの逆襲』までのゴジラはすべてこのモスゴジのイメージがベースになっています。
『ゴジラの息子』は例外として(笑)。もうひとつ、モスゴジは当時のメイキング写真が豊富に残されているんですよ。それも選んだ理由ですね。内部構造がわかる写真もありましたので、それも忠実に再現するように心がけました。
撮影でギニョールが活躍したのも、このモスゴジでしたね。
そうなんです。それに着ぐるみとギニョールのイメージギャップが少ないのも『モスラ対ゴジラ』の特徴なんですよ。それ以前の映画でもギニョールは使われているんです。たとえば最初の『ゴジラ』で、ゴジラが山の向こうから顔を出す有名なシーンがありますが、あそこで使われているのもギニョールです。
でも残念ながら、着ぐるみとだいぶイメージが違うんですよ。
その点『モスラ対ゴジラ』や次の『地球最大の決戦』になると、ギニョールの精度も上がってきてかなり着ぐるみに近づいています。この『モスラ対ゴジラ』が贅沢な映画だなあと思ったのは、カットごとに必要な作り物を用意しているんですよ。ギニョールもそのひとつですが、モスラに尻尾をつかまれて引きずられていくシーンのためだけに小さなゴジラのモデルを作ったりね。
今回のギニョールはどのようなシーンに使われているのでしょうか?
尻尾の上にタワーが落ちてきて「痛っ!」を顔を上げるシーンや、近づいてくるモスラをにらみつけるシーン、あとはモスラに後ろに回られてくるっと振り向くシーンなどですね。親モスラが倒された後で自衛隊と戦うシーンにも何カットか使われています。
このように細かい表情をさせたり、上を向く動作をさせたりといった着ぐるみでは難しいシーンに使われていたんです。もっとも、ゴジラを演じた中島春雄さんは着ぐるみで上を向くという高等技術をお持ちでした。
親モスラとの戦闘シーンでもギニョールが使われていたそうですが?
あのシーンで使われていたのは、もう少し小さいサイズのギニョールなんです。着ぐるみと併用することで、表現の幅を広げようとしていたのがこの時期のゴジラ映画なんです。でもだんだんと使われなくなって、『ゴジラの息子』以降はほとんどなくなってしまいます。ずっと最近になって『ガメラ 大怪獣空中決戦』でまた使われだしましたね。
なぜ使われなくなったのでしょうか?
ひとつには着ぐるみに仕掛けを入れられるようになったことがありますね。たとえばバランや『妖星ゴラス』のマグマなどは、口を開けて鳴くシーンは全部ギニョールなんですが、『キングコング対ゴジラ』の頃から着ぐるみの中にモーターを仕込むことが可能になったんです。そのため昭和40年代になると、ほとんどの動作を着ぐるみで表現するようになったんですね。
『モスラ対ゴジラ』と『地球最大の決戦』は、その間にあってギニョールが大活躍した最初で最後の作品といえるかもしれません。この頃が怪獣の表現ということに関して言えば、間違いなく最も脂ののっていた時期だと思いますよ。
モスゴジが頬をブルブルと奮わせるところなんか最高ですからね。ぜひ今回のギニョールでも再現したかったんですが、さすがにこのサイズでは無理でした(笑)。その代わりにいちばん大きな背びれが揺れるようにしたいと思っているんですが。
このギニョールの使用上の注意などは?
表面が凸凹しているので埃がたまりやすいのですが、あまり落としすぎない方が臨場感があると思います。実際の着ぐるみもわざと埃をかけてますから(笑)。
あとつけているとどうしても汗をかきますから、できればドライバー手袋などをつけて汗を吸わせた方がいいと思います。商品が汗を吸って劣化するということはないんですが、ウレタンと相まって何とも言えない臭いのもとになりますので(笑)。使用後は、できれば風通しの良い所で乾かすのがいいと思います。
モスゴジに続く第2弾のご予定はありますか?
もし次があるとしたら、手前味噌ではありますが、以前手がけた
GMK(『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』)をやりたいですね。
では最後に、ファンへひと言お願いします。
僕自身にとっても3度目の正直でやっと商品化することができました。ギニョールを手に取られた方というのは、ファンの中でも少ないと思いますが、ゴジラがあなたのお手元にいる実感を味わうことができると思います。ぜひ皆さんのところに1匹ずつ置いてやって下さい。これくらいのサイズですと、充分撮影の小道具にもなりますので、業界の方もぜひどうぞ(笑)。

1959年千葉県生まれ。
レインボー造型企画(株)を経て1986年に独立。
1989年に(株)ビルド・アップ設立に参加。
同社造型部門担当を経て、
1994年(有)ヴィ・ショップを設立。
映像作品のキャラクター造型や玩具企画などを手がける。

主な参加作品に
『ゴジラVSビオランテ』(1989)
『ガメラ2レギオン襲来』(1996)
『ゴジラモスラキングギドラ大怪獣総攻撃』(2001)
『超星神グランセイザー』(2003)
『ウルトラマンメビウス』(2006)
などがある。

モスゴジ第一報はこちら インタビュー前編はこちら ART WORKS MONSTERSインタビューはこちら
※ムービーを再生しますと音が出ますので、再生の際には音量にご注意ください

飾るだけでなく、実際に動かして楽しめる「モスゴジ」。今回は発売を記念してスペシャルムービーをご用意。劇中の様々なシーンをギニョリスト・山部拓也氏が再現。実際に動かす様子を堪能できる貴重なムービーだ。

こちらを参考に「モスゴジ」を動かしまくり、大いに楽しんでいただきたい。

品田冬樹氏が代表を務める有限会社ヴィショップに所属。
造型師として数多くの特撮作品で特殊造型を手掛ける一方で、
ギニョリストとしても活躍。
『ガメラ3邪神<イリス>覚醒』などでギニョールの操演を担当した。

モンスターギニョール モスゴジ
予価 33,000円(税込+送料+出荷梱包手数料込)
※代引手数料:630円(税込)は、別途お支払いください。
配送予定 2007年8月末〜
サイズ 全高約400mm
仕様 ソフビ製、半身像
原型 品田 冬樹
生産数 250個(限定生産)限定数に達し次第、受注終了となります。
購入はこちら!!
※諸事情により、生産延期または中止の場合がございます。予めご了承の上、お申込み下さい。
※商品梱包の関係上、複数同時の注文はお受けできません。注文される際には、必ず1回の申込みで1商品としていただけますようお願いいたします。